nagi3692007-07-10


ひかりの素足」 宮沢賢治

とても怖い話だと思った。始まりの清々しく爽やかな流れとは一転し、途中からは一文読む度に苦しく辛くなってしまう話だった。兄の一郎が大変弟の楢夫想いで真っ直ぐなため救われたのだと思った。あくまでも楢夫は天国に行ったと思いたい。地獄の恐ろしさをひしひしと感じさせられた話だった。もし馬引きが、ずっと兄弟と一緒だったらと思うと悔やみきれない。


よだかの星」 宮沢賢治

夜鷹を見たことがないけれど、きっと大変醜い鳥なのでしょう。その夜鷹の人生があまりにも哀しく、人間の心の闇の中での葛藤を見ているようだった。夜鷹は心は大変美しい鳥だったのに。他人を傷つけたり、他人より上に立たないと生きていけない周りの生き物の方がよっぽど醜いのに。星として生きることを決めた夜鷹の決心があまりにも哀しくて儚かった。生きると言うことにチクチク考えさせられる童話。