ざらざら

ざらざら

色んな恋愛の形を描いた短編集。1話ごとが短いのでなかなかサクッと読みやすく、そのわりにはどの話もきちんと世界が出来上がっていて面白い。この作者の小説を初めて読んだけれど、なかなか好きな文章だと思った。細かい日常の描写や心理描写が描ける人の文章は個人的にすごく好きなタイプだ。この短編集の中で特に好きかなと思ったのは表題の「ざらざら」なんだか主人公の気持ちが分かるような分からないような変な気分になったからかな。自分の頭の中に残る作品はいい作品だと思う。